雨の季節。田植えも終わり、生き物が潤う季節ですね。
さて。各学年の図画工作科では、「ポスター製作」が始まっています。
絵を描く授業をするとき、私はいつも、小学4年生のときの担任の先生を思い出します。
しばらく、思い出話にお付き合い下さい。(笑)
小学生時代、私は絵を描くのが大嫌いでした。どんなに頑張っても、いつも入賞は決まった子だし、選ばれたこともなく、通信簿もど真ん中でした。
4年生のときは、近くのお寺に絵を描きに行ったのですが、当然、納得のいく絵にはなりませんでした。そこで、強硬手段に出た私。
夜、そのお寺にもう1枚絵を描きに行き、翌日先生に「昨日の絵と交換して下さい。」と無茶なわがままを言いました。
きっと、先生は困ったと思います。ですが、さすが、先生。前日に提出していて、もう塗りかけている絵を持ってきて、
「◯◯ちゃんは、この絵の何が嫌なん?どこが嫌いなん?」と。そして「先生はステキやと思うけどなぁ。じゃあ、もっとステキになる方法、教えたげる。やっとうみ~(^-^)」そう言って、背の高い灯籠に、白い絵の具で光が当たる様子を描いてくれたのです。
その光の筋が入った絵を見て、私は「すごい!!きれい!!あたしもそれ、やりたい!!」と!!
見よう見まねで、あちこちに光の筋を入れた(笑)のを覚えています。
結局、その絵は銅賞になりました。でも、これ、絵がうまく描けたということより、最後までやり切った私への、先生からのご褒美だったのではと、思っています。
ほんのちょっと。ちょっとのことで、子供の気持ちは変化します。
そのたくさんの変化の一つ、「自信をつける」ということは、やっぱり、自分でやり遂げた、できた、認められた、できて嬉しい、という経験なしには難しいのではと感じます。
そして、「できた!」「わかった!」「やりきった!」を味わわせるには、「手を出しすぎず、一緒にすること」
「具体的にできるように、伝え続ける、教え続ける」ことなんじゃないかと思います。
そこで、図工嫌いだった私は、「あったらいいな、こんなもの」を作ってみました。
色の塗り方って、口で、言葉で伝えるより、現物を見せて実演した方が、よっぽど伝わります。百聞は一見にしかず、です!!
そして、山本五十六のあの名言「やってみせ 言って聞かせて させてみて 誉めてやらねば 人は動かじ」。その通りです、五十六さん!!(笑)
これを見た絵の苦手な子供が、「えー!!そんなんできるん!?やってみたーい!!」となれば、バンザイです!!
さて、その「やりたーい!!」を引き出せるか!? 期待しすぎず、期待しています!!(笑)(^0^)